2007年03月04日

地獄八景‥浮世百景

監修/桂米朝 作/東野ひろあき 演出/G2
会場/シアターBRAVA 2007.2.24.昼
出演/佐藤アツヒロ、高橋由美子、山内圭哉、松永玲子、小松利昌、
出口結美子、桂吉坊、市川笑也、桂吉弥、升毅、松尾貴史

先週見て来た芝居の感想。

ここの所、時間に追われて事前に芝居のレビューなどを読むこともなく、
内容を知らずに芝居当日になることが多い。今回もそんな1本で、
G2演出で僧正や吉弥さん達が出てるのと監修が米朝さんと聞き、
米朝さんの落語「地獄八景」好きやし、行きはるんやったら一丁噛みさして〜。
と言う事でチケットを取ってもらったがほぼ真っ白な状態だった。

そんな訳で「地獄八景亡者戯」が基本なんだろうと勝手に想像してたら
さにあらず。
主役の若旦さん(佐藤アツヒロ)と小糸(高橋由美子)は「なんやらの線香」
(タイトルちゃんと覚えてません)、瀬を速み〜は「崇徳院」、
算段の平兵衛(山内圭哉)や胴乱の幸助(市川笑也)はまんま落語の人物と
上方落語オールスターズみたいな話だった。
小番頭さん(升毅)がやってたのは「高津の富くじ」で底の抜けた駕篭は
「住吉駕篭」かな?「鴻池の犬」や「千両みかん」っぽいくだりもあったし、
天狗が裁く話はなんだったか・・・もっと落語に詳しい人が見たら細かい
元ネタも分かるんでしょう。でも、まったく知らない人が見ても十分OK、
巧く1本にまとめられててずっと笑い続けてました。

また、G2の舞台は大道具やら美術の使い方や暗転に頼らないスムーズさも
好きなんですが、これはまたあれこれエピソードを詰め込んでて登場人物が
多いのに、主役コンビ2人以外が早変わりで入れ替わり立ち替わり演じて
齟齬や違和感がない。よくこの人数で回してたなと感心しきりだったけど、
それだけ癖モンぞろいだったってことでしょう。女将さんの松永玲子さんと
出口結美子さんで回らない女性役は笑也さんが女形で出て来るし、
便利やなー歌舞伎屋さんは(^^)

それに落語の枕風の前フリで松尾貴史さんが「なんも後に残らん話」とか
おっしゃったけど、若旦さんと小糸もハッピーエンドでええ話でした。
芝居中にもあるように元ネタでは小糸は亡くなり若旦さんが仏壇の前で
謝ってるところに聞こえてきた三味線が・・・という物悲しい下げで、
落語やのにえらいしんみりしたオチやなーとなんか納得いかへんぞーと
子供の頃にTVで聞いて思ってたのが、この芝居では続きがあり
若旦さんがあの世へ追っかけて行ってあれやこれやで二人して戻って来る。
同じように納得いってない人もおったんやねー。でかした若旦那!
ってなわけで「めでたい」オチも付き、「お後がよろしいようで」
posted by あさみ at 23:24| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 舞台 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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