最初に飛行機で流れる避難時の案内が始まり「最近の携帯切りましょう案内は凝ってるなぁ。これ用に作ったのかー」と感心してたら、既に映画の中でした(笑)
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舞台は羽田-ホノルル便の一台の飛行機とそれに関わる空港スタッフたち。
副操縦士・鈴木(田辺誠一)は機長昇格訓練中。シュミレーター訓練で海に突っ込んだり散々だが、最後の実地フライトの教官が温厚な望月機長(小日向文世)で一安心。ところが、この望月が風邪を引き、威圧感バリバリの原田機長(時任三郎)に交替することに。
片やそのホノルル便に乗るCAの斎藤悦子(綾瀬はるか)は初めての国際線乗務。にも関わらず初っ端から遅刻してチーフパーサーの山崎麗子(寺島しのぶ)に怒られ、先輩の田中真里(吹石一恵)らのテンポにも付いて行けずに落ち込み気味。
その他機外でもグランドスタッフ、整備士、オペレーションコントロールセンター、管制官、バードパトロールなどが、トラブルに見舞われつつもなんとか飛び立ったJA8096。さて無事にホノルルに着くのやら…。
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田辺誠一のコ・パイのヘタレっぷりが似合いすぎ。綾瀬はるか嬢のおっちょこちょいぶりに、ぽやーっとした平岩紙さんに対する先輩・田畑智子嬢のグランドスタッフコンビ、今は冴えないおじさんだけどいざとなったら凄いんだぞな岸部一徳以下OCCの面々など役者さんが適材適所でハマっている。肩のこらない「はたらくおじさん」こんにちはっ♪という感じ。
某航空会社の労組は職種別に5つ7つかあるとか。それは極端にしても航空会社はそれぞれの部署がかなり独立してるらしい。また、スッチー(死語)が「3本線?ダメよー」などとパイロットを品定めしてるシーンやV1・VR・V2…など読み上げでは新谷かおる辺りの漫画を思い出してニヤニヤできたし、裏話エピソード集としても面白かった。
でも舞台はその特殊な職場だけど、時任@原田機長と寺島@チーフのそれぞれの責任者としてのやり取り、世代違いの若手整備士(森岡龍)とライン整備士(田中哲司)のやり取りなどスタッフを見ているとどこの組織話でも当てはまりそうな気がする。
矢口監督の映画は、題材はオーソドックスで前の部活物にしても普通にその辺でありそうな話のくせ、妙に新鮮で後味が爽やか。この「ハッピーフライト」も最後にはすっきりと映画館を出られた。大体、バードシュートで飛行機に異常が起こるなんて普通ならパニック物になりそうなのにハラハラしながらも笑えて明るいのは作風なんでしょう。それでも絞まるところはしっかり絞まってるし、ハズレのない監督さんだと思います。
しかし、ANAさんよくこの話に乗ってくれたもんです。パンフによると「それは困ります〜」 とツッコミを入れた事も度々だったそうですが、エンタメはエンタメとして折衷案を探したそう。実物の飛行機や飛行場が使えるのと使えないのでは大きな違いがあったろうし、誠にご搭乗ありがとうございました。
私もよく出来た映画だと思いましたね〜。
笑わせた上、はらはらさせてもくれたし。
鑑賞後に一緒にランチに行った友人にこの映画の感想を話したら「三谷さんの有頂天ホテルみたい」と言ってました。確かに群像劇で笑いもあって納得です。
ネタもきっちり織り込みまくる三谷さんとは作りが違ってゆるい感じが矢口テイストなのかなーとも(どっちも好きだけど)
次回作も楽しみです。
私も観ましたが面白い映画でしたね。
もし、自分が乗ってる飛行機がこの状態になったら大パニックになるだろうと思いますが、なんともコミカルに描ききっていましたよね。
けど、実際の裏側もこんなもんなんでしょうね。
以前ANAのCAの知人がいましたが、ギャレーの中はあんなものだそうですよ(笑)
情けない田辺君はアカデーミ賞もんでしたよね。
パニック物なら鑑賞後にあんなことあったら……と怖くなるかもしれませんが、この映画は反対に次に空港に行くのを楽しみにさせてくれました。
CAのお友達がいらっしゃるんですか、実地に聞く裏話も楽しそう。昔同じ社宅に住んでた男の子が1人管制塔に勤めてるんですよ。又聞きで正確な部署は知らないけど、S君こんな環境で仕事やってんのかなーと興味深かったです。
田辺君は二枚目半か三枚目やちょっと妙な役やってる方が好きなので今回はツボでした♪危機に際していきなり笑う時任キャプテンもおかしかったですわ。